参考になった方はぜひ次回より「サイエンスストック」で検索ください。現役プロ講師が1000名以上の個別指導で蓄積した化学の勉強法のノウハウを公開

【完全版】化学結合の一覧まとめ!結合の種類と強さを具体例と練習問題で解説

錯イオン(ジアンミン銀イオン)の形成の仕組み

【練習問題付き】共有結合、配位結合、イオン結合、金属結合、ファンデルワールス力、極性引力、水素結合、分子間力、クーロン力(静電気力)の違いと、物質を構成している結合が何かを答える練習問題を徹底解説します。

ちなみに僕は10年以上にわたりプロとして個別指導で物理化学を教えてきました。

おかげさまで、個別指導で教えてきた生徒は1000名以上、東大京大国公立医学部合格実績は100名以上でして、目の前の生徒だけでなく、高校化学で困っている方の役に立てればと思い、これまでの経験をもとに化学の講義をまとめています。参考になれば幸いです。

化学結合の一覧

そもそも電子式の書き方の基礎からわからないという方は 電子式の書き方と一覧、構造式と分子式の違い を参照してください。
【原子レベルで働く引力】
共有結合  … 非金属原子どうしをつなぐ結合。1:1で電子を共有する。
⇒  詳細は共有結合とは?二酸化炭素などの例を図で完全解説
配位結合  … 2:0で電子を共有する。共有結合とは仕組みが違うだけ。
⇒  詳細は配位結合の仕組みと共有結合との違い
イオン結合 … 金属原子と非金属原子どうしをつなぐ結合。例外:アンモニウムイオン
⇒  詳細はイオン結合とは?共有結合との違いと組成式・分子式
金属結合  … 金属原子どうしをつなぐ結合。
⇒  詳細は金属結合と金属結晶の性質、自由電子の働き
【分子レベルで働く引力(分子間力)】
ファンデルワールス力 … すべての分子に働く弱い引力。
極性引力 … 極性分子どうしに働く引力。
水素結合  … F,O,Nと直接結合したHを含む分子どうし働く引力。

分子間力の詳細⇒分子間力(ファンデルワールス力・極性引力・水素結合)とは

※クーロン力(静電気力)とは、結合の名称ではなく、結合の原因となる力の一種のことです。

化学結合の強さの比較

あくまでも一般論ですが、

共有結合(配位結合)> イオン結合 > 金属結合 >> 分子間力

分子間力の中では、

水素結合 > 極性引力 > ファンデルワールス力

となります。

化学結合の種類の判別の具体例

次の化学式で表される各結晶がある。その中に含まれる結合をすべて書け。

(1)CH4OH (2)He (3)Ag (4)NH4Cl  (5)NaOH (6)SiC

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【解答】

(1)共有結合、水素結合、ファンデルワールス力

(2)ファンデルワールス力

(3)金属結合

(4)イオン結合,共有結合,配位結合

(5)イオン結合,共有結合

(6)共有結合

【解説】

(1)炭素原子、水素原子、酸素原子が共有結合して分子を形成します。分子同士にはファンデルワールス力の他、-OH基が存在するため水素結合も生じます。

(2)希ガスはすべて単原子分子として存在し、ファンデルワールス力だけで集合して分子結晶を形成しています。

(3)金属単体なので金属結合を生じます。

(4)NH4+とClがイオン結合することで形成されたイオン結晶です。ただし、NH4+には、共有結合と配位結合が含まれています。

(5)Na+とOHからできたイオン結晶ですが、OHには共有結合により構成されています。

(6)Si原子、C原子のすべてが共有結合のみで構成された共有結晶です。

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結晶の違いに関する問題の解き方はイオン結晶・金属結晶・分子結晶・共有結晶の違いを参照してください。

さいごに

練習問題は化学結合の理解を深めるのに非常に有意義な問題です。理解できるまで繰り返し復習しましょう。

なお、僕がこれまで1000名以上の個別指導で、生徒の成績に向き合ってきた経験をもとにまとめた化学の勉強法も参考にしてもらえれば幸いです。

また、本記事をググってくださったときのように、参考書や問題集を解いていて質問が出たときに、いつでもスマホで質問対応してくれる塾はこれまでありませんでした。

しかし、2020年より駿台がこの課題を解決してくれるサービスmanaboを開始しました。今のところ塾業界ではいつでも質問対応できるのは駿台だけかと思います。塾や予備校を検討している方の参考になれば幸いです。

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