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【5分でわかる】原子量の定義と求め方、質量数との違いを徹底解説【練習問題つき】

分銅

原子量の定義と意味をわかりやすく解説します。受験生が混同しやすい質量数、相対質量、分子量、式量との違いやそれを踏まえたうえで原子量の求め方まで丁寧に解説します。解説付きの練習問題もつけているので学んだ内容を身につけましょう。

ちなみに僕は10年以上にわたりプロとして個別指導で物理化学を教えてきました。

おかげさまで、個別指導で教えてきた生徒は1000名以上、東大京大国公立医学部合格実績は100名以上でして、目の前の生徒だけでなく、高校化学で困っている方の役に立てればと思い、これまでの経験をもとに化学の講義をまとめています。参考になれば幸いです。

【原子量の解説の前に】相対質量とは

相対質量とは、炭素原子12Cの質量を12としたとき、これを基準に他の原子の質量を相対的に比べたものです。(質量数と一緒で単位はありません。)

質量数12(陽子6個、中性子6個分)の炭素原子の実際の質量は約1.99×10-23 gとあまりにも小さすぎて、計算に用いるには不適切です。

そこで、炭素原子12Cの質量を“12”とおいて、それと比較した数値で質量を表そうとしたのが相対質量です。

例えば、質量数15なら相対質量15です。質量数100なら相対質量100です。

つまり、定義通りの場合、質量数と相対質量は同じ数値になっています。

質量数を忘れた人は原子・分子・元素の違いと陽子・中性子・質量数・原子番号を参照してください。
入試問題ではこの点をいじったらどうなるかを考えさせる問題もあります。
例えば、12Cを6としたときの物質量に関する問題などです。この場合、質量数12を6とおいているので、質量数50なら相対質量は25、質量数82なら相対質量41と考えなければいけません。
 
なぜ質量数12の炭素原子12Cを基準の12としたのかの理由が気になる方もいるでしょう。それならもっと単純に質量数1の水素原子1Hを基準にとったほうがシンプルでわかりやすいじゃないか、と思われます。
 
炭素原子が基準となった理由は、他の様々な原子と化合できるため質量比較がしやすいこと、質量数が12ではない同位体13Cなどの存在比が極めて小さく、物理学の炭素の質量12との誤差が極めて小さいこと、などが挙げられます。

原子量とは

各同位体の相対質量にそれぞれの存在比をかけて足した値(加重平均)を原子量といいます。(質量数と一緒で単位はありません。)

同位体を忘れた人は同素体と同位体の違いと例(硫黄・炭素・酸素・リン)を参照してください。

<例>

35Cl … 相対質量35,存在比76%

37Cl … 相対質量37,存在比24%

塩素の原子量は

$$35×\frac{76}{100} + 37×\frac{24}{100} ≒ 35.5$$

となります。

計算は、以下のように工夫して行うと楽に解けます。

$$   35×\frac{76}{100} + 37×\frac{24}{100}$$
$$= 35×\frac{76}{100} + (35+2)×\frac{24}{100}$$
$$= 35×\frac{76}{100} + 35×\frac{24}{100} + 2×\frac{24}{100}$$
$$= 35×\frac{76 + 24}{100} + 2×\frac{24}{100}$$
$$= 35 + 2×\frac{24}{100}$$
$$= 35 + 0.48 = 35.48 ≒ 35.5$$

【問題】

銅には63Cuが69.2%,65Cuが30.8%含まれている。銅の原子量はいくらか。

[su_spoiler title=”解答解説※タップで表示” style=”fancy”]

【解答】
63×69.2/100 + 65×30.8/100 ≒ 63.6

$$   63×\frac{69.2}{100} + 65×\frac{30.8}{100}$$
$$= 63×\frac{69.2}{100} + (63 + 2)×\frac{30.8}{100}$$
$$= 63×\frac{69.2}{100} + 63×\frac{30.8}{100} + 2×\frac{30.8}{100}$$
$$= 63×\frac{69.2 + 30.8}{100} + 2×\frac{30.8}{100}$$
$$= 63 + 2×\frac{30.8}{100}$$
$$= 63 + 0.616 = 63.616 ≒ 63.6$$

[/su_spoiler]

分子量とは

分子式中の各原子の原子量の合計値のことです。

例:H(水素)の原子量 1 とO(酸素)の原子量 16 とすると、(テストでは必ず与えられるので覚える必要はありません。)H2O(水)の分子量は、1×2+16×1=18となります。

式量とは

組成式,イオン式などの中の各原子の原子量の合計値

例:Na(ナトリウム)の原子量 23 とCl(塩素)の原子量 35.5 とすると、NaCl(塩化ナトリウム)の式量は、23+35.5 =58.5となります。

結局のところ、分子量も式量も化学式中の各原子の原子量の合計値ということです。

さいごに

ちなみに、スタディサプリの坂田先生が解説されている動画がyoutubeにありましたので、以下参考に。

わかりやすいですよね。

このほかにもこんな感じで分かりやすく解説されています。

スタディサプリが気になる方は、僕なりの分析をしているので以下参考にしてください。

なお、僕がこれまで1000名以上の個別指導で、生徒の成績に向き合ってきた経験をもとにまとめた化学の勉強法も参考にしてもらえれば幸いです。

また、本記事をググってくださったときのように、参考書や問題集を解いていて質問が出たときに、いつでもスマホで質問対応してくれる塾はこれまでありませんでした。

しかし、2020年より駿台がこの課題を解決してくれるサービスmanaboを開始しました。今のところ塾業界ではいつでも質問対応できるのは駿台だけかと思います。塾や予備校を検討している方の参考になれば幸いです。

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