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【5分でわかる】物質量・モル(mol)の考え方とアボガドロ定数の徹底解説

米

モルとは何でしょうか。結論は個数の単位のことです。1mol(モル)とは6.0×10の23乗個のことです。それでは、どこからこんな数字が出てきたのでしょうか、そして重要なカギを握るアボガドロ定数とは何か、原子量・分子量・式量との関係についてわかりやすく解説します。

ちなみに僕は10年以上にわたりプロとして個別指導で物理化学を教えてきました。

おかげさまで、個別指導で教えてきた生徒は1000名以上、東大京大国公立医学部合格実績は100名以上でして、目の前の生徒だけでなく、高校化学で困っている方の役に立てればと思い、これまでの経験をもとに化学の講義をまとめています。参考になれば幸いです。

物質量・モル(mol)とは

6.0×1023個の粒子の集団1molといいます。

物質量(モル)とは個数を数えるときに使うただの単位ということです。

そのため、極論にはなりますが、例えば、

米

米粒が6.0×1023粒あったら米粒は1molあるということです。

石ころが3.0×1023個あったら石ころは0.5molあるということです。

(6.0×1023個あったら1molなので、3.0×1023個は半分だから0.5mol)

つまり、以下が公式です。

$$物質量[mоl] = \frac{個数}{6.0×10^{23}}$$
$$個数 = 物質量[mоl]×6.0×10^{23}$$
しかし、実際にはこんなにたくさんの集合物って日常にはありません。

ではどのような場面で使う単位なのでしょうか。

それを踏まえて、もう一つ質問です。

1円玉は1gのアルミニウムからできています。

では1円玉の中にアルミニウム原子は何個含まれているでしょうか?

答えは約2.2×1022個です。

かなり膨大な数ですね。

日常に存在する物質は大体これくらいの規模の原子の個数が集まってできています。

原子が何個含まれているかを議論するときに、毎回1022個だの1023個だの面倒くさすぎて言ってられません。

そのため、原子や分子、イオンなどの粒子の個数を“簡単に”数えるために物質量という新しい単位が考案されたのです。

では次に、6.0×1023個という数値はどこからきたのでしょうか。

アボガドロ定数・アボガドロ数とは(その違いも)

6.02×1023アボガドロ数といい、6.02×1023 [/mol]いう数値をアボガドロ定数といいます。

(約6.0×1023個のときもあります。入試では与えられる数値なので覚える必要はありません。といってもよく使う数値なので嫌でも覚えてしまいますが…)

厳密な定義は以下です。

アボガドロ定数とは、12C原子12g中に含まれる12C原子の数6.02×1023[/mol]

12Cというキーワードが出てきましたが、どこで出てきたか覚えていますか?

原子量の定義で出てきたやつです。

忘れた人は原子量の定義と求め方、質量数との違いを参照してください。

アボガドロ数はなぜ6.0×1023個なのか

それでは、アボガドロ数がなぜ6.0×1023個という数値なのかを解説していきます。

質量数12(陽子と中性子の合計の個数12個)の12Cだけを集めて、一粒一粒秤に載せて質量を測るとします(あくまでも仮定の話ですよ!)。

分銅

質量数1212Cがちょうどピッタリ12gになったときの個数が6.0×1023だったのです。

質量数と同じグラムになったときの個数が6.0×1023個ということです。

このことから、例えば、質量数20の原子がちょうど20gとなるのも同じく6.0×1023個のはずですし、

質量数35の原子が6.0×1023個あったらちょうど35gになるはずです。

つまり、6.0×1023個の原子が集まると質量数[g]になるということです。

だったら、この6.0×1023個を1molと置き換えようということになりました。

すると、1molあったら質量数[g]になります。2molあったら2×質量数[g]になります。

逆に、質量数の2倍[g]あったら2molになるし、質量数の半分[g]あったら0.5molになるということです。

簡単に計算が可能になりますね。

だからアボガドロ数を6.0×1023個とし、この集団を1molと決めたのです。

原子量・分子量・式量と物質量(モル)の関係【モル質量】

6.0×1023個の原子が集まると質量数[g]になるということがわかりましたね。

しかし、現実には同位体の存在を考慮しなければいけません。

同位体を忘れた人は同素体と同位体の違いと例(硫黄・炭素・酸素・リン)を参照してください。

例えば、C(炭素)の場合だと質量数12の12Cと質量数13の13Cが99:1くらいの割合で存在しています。

これは場所によらずどんなCでも一定の割合です。

もし、12Cだけの物質があったら1molにつき12gですし、13Cだけなら1molにつき13gといえます。

しかし実際には、下の画像の黒鉛を見てもどこが12Cでどこが13Cか判断つかないですよね?

だからこそ各同位体の相対質量(質量数と同じ数値)にそれぞれの存在比をかけて足した値(加重平均)を原子量としました。

忘れた人は原子量の定義と求め方、質量数との違いを参照してください。

すると、

6.0×1023個、つまり1molの原子が集まると原子量[g]になるといえます。同位体も考慮できているので完璧ですね。

これを使えば、1molあったら原子量[g]になります。2molあったら2×原子量[g]になります。

逆に、原子量の2倍[g]あったら2molになるし、原子量の半分[g]あったら0.5molになるということです。

そして、原子量の合計値が分子量や式量なので同じことが分子量や式量に関しても言えます。

例えば、CO2は分子量44です。そのため、CO2が1molあったら44gということです。

CO2が2molあったら88gです。0.5molだったら22gです。

逆にCO2が44gあったら1molですし、88gあったら2molですし、11gあったら0.25molです。

よって以下が公式です。

$$物質量[mоl] = \frac{質量}{分子量や式量}$$
$$質量[g] = 物質量[mоl]×(分子量や式量)$$
ちなみに1molあたりの質量のことをモル質量[g/mol]といいます。

要するにモル質量とは、分子量や式量の言い換えと思って大丈夫です。

体積と物質量の関係【モル体積】

標準状態(0℃,1気圧)におけるすべての気体1molの体積は22.4 Lになります。

※1気圧とは1.013×105Paのことです。

気体の種類は問わず1molあったら22.4Lです。

CO2だろうがN2だろうがH2だろうがNeだろうが気体の種類にかかわらず1molあったら22.4Lです。

気体が2molあったら44.8Lです。0.5molだったら11.2Lです。

逆に気体が44.8Lあったら2molですし、5.6Lあったら0.5molです。
$$物質量[mоl] = \frac{体積}{22.4}$$
$$体積[L] = 物質量[mоl]×22.4$$
ちなみに1molあたりの体積のことをモル体積[L/mol]といいます。

結論【モルの変換の仕方】

$$物質量[mоl] = \frac{個数}{6.0×10^{23}} = \frac{質量}{分子量や式量} = \frac{体積}{22.4}$$
$$個数[個] = 物質量[mоl]×(6.0×10^{23})$$
$$質量[g] = 物質量[mоl]×(分子量や式量)$$
$$体積[L] = 物質量[mоl]×22.4$$

さいごに

モルとは結局個数のことだということがわかりましたか?

毎回6.0×1023個というのが面倒だから1molと言い換えただけのことです。公式として丸覚えするのではなく、本記事を理解できるまで何度も読んで理解し、理解できたら必ず問題集で練習してください。そうでないと定着しません。

おすすめの問題集は以下にてまとめていますので参考にしてください。

なお、僕がこれまで1000名以上の個別指導で、生徒の成績に向き合ってきた経験をもとにまとめた化学の勉強法も参考にしてもらえれば幸いです。

また、本記事をググってくださったときのように、参考書や問題集を解いていて質問が出たときに、いつでもスマホで質問対応してくれる塾はこれまでありませんでした。

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