単体・化合物・純物質・混合物の違いを具体例を交えながら徹底解説します。さらに実際の練習問題も具体的かつ丁寧に解説します。
ちなみに僕は10年以上にわたりプロとして個別指導で物理化学を教えてきました。
おかげさまで、個別指導で教えてきた生徒は1000名以上、東大京大国公立医学部合格実績は100名以上でして、目の前の生徒だけでなく、高校化学で困っている方の役に立てればと思い、これまでの経験をもとに化学の講義をまとめています。参考になれば幸いです。
単体・化合物・純物質・混合物の分類
最初に、単体・化合物・純物質・混合物の関係を一覧表で示しておきます。
物質は純物質と混合物に分類することができ、純物質はさらに単体と化合物に分類できます。
純物質
純物質とは1つの化学式で表すことができる物質のことです。
具体例としては、酸素O2,水素H2,窒素N2,水H2O,グルコースC6H12O6,などがあります。
単体
単体とは純物質のうち1種類の元素のみで構成されている物質のことです。
例としては、酸素O2,水素H2,窒素N2などがあります。
化合物
化合物とは純物質のうち2種類以上の元素から構成されている物質のことです。
例としては水H2O,グルコースC6H12O6,二酸化炭素CO2などがあります。
混合物
混合物とは複数の純物質が混ざってできた物質のことです。
例としては、空気(N2,O2,Ar,…),海水(H2O,NaCl,MgCl2,…),石油,牛乳などがあります。
物質の一覧(確認)
最初の表をもう一度確認しましょう。
練習問題
次の①~⑧を単体・化合物・混合物に分類せよ。
① インク ② 石英 ③ 鉄 ④ 塩酸
⑤ 海水 ⑥ 氷 ⑦ 空気 ⑧ 水素
[su_spoiler title=”解答解説※タップで表示” style=”fancy”]【解答】
混合物は①インク,④塩酸,⑤海水,⑦空気
単体は ③鉄,⑧水素
化合物は②石英,⑥氷
【解説】
まずは混合物か純物質かに分類します。何と何が混ざっているかを考えてみましょう。特に思いつかない場合は純物質と考えます。
まずは混合物から。
①インクは色素など多数の物質の混合物です。
④塩酸は塩化水素HClを水に溶かした溶液のことであり、塩化水素と水の混合物です。
⑤海水は水に塩化ナトリウムNaClや塩化マグネシウムMgCl2が溶け込んでいる混合物です。
⑦空気は酸素O2や窒素N2やアルゴンArなどの混合物です。
次に、純物質は単体か化合物かに分類する。
基本的に単体は元素名をそのまま物質名にしていることが多い。また各物質を化学式にして判断してもよい。
単体となる③鉄,⑧水素は、Fe,H2とどちらもただ一つの元素のみからできているので単体です。
化合物となる②石英,⑥氷について、②石英は二酸化ケイ素SiO2のことであり、⑥氷は水H2Oの固体のことであり、どちらも2種類以上の元素からできているので化合物と考えます。 [/su_spoiler]
さいごに
本記事の内容は出題頻度が低いところではありますが、難関大受験生でも意外と理解できていないことが多いところでもあります。このような細かいところまで理解できておくと差がつきますね。
なお、僕がこれまで1000名以上の個別指導で、生徒の成績に向き合ってきた経験をもとにまとめた化学の勉強法も参考にしてもらえれば幸いです。
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